
1. 帯状疱疹とは
帯状疱疹(たいじょうほうしん)は、水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)によって引き起こされる皮膚疾患で、過去に水ぼうそうにかかったことがある人におこります。免疫力の低下や加齢、ストレスなどが引き金となり、体の片側に帯状に現れる発疹と強い痛みが特徴です。
2. 症状
- 初期症状:発疹の数日前から、ピリピリ・チクチク・ズキズキといった神経痛が現れることがあります。
- 発疹の出現:赤い斑点や小さな水疱が帯状に現れ、痛みを伴います。
- 水疱の破裂と回復:水疱が破れ、かさぶたができて治癒に向かいます。
- 後遺症:発疹が治まった後も、約20%の人に3ヶ月以上続く神経痛(帯状疱疹後神経痛)が見られることがあります。
3. 治療方法
- 抗ウイルス薬の内服:アシクロビルやバラシクロビルなどの薬剤を使用し、ウイルスの増殖を抑えます。
- 軟膏の塗布:発疹の痛みを和らげるために軟膏が処方されます。
- 鎮痛薬の使用:痛みを和らげるために、鎮痛薬や神経痛に効果的な薬剤が処方されることがあります。
4. 予防と注意点
予防には、免疫力の維持が重要です。十分な睡眠、バランスの取れた食事、ストレスの管理などで免疫力を保ちましょう。
帯状疱疹は水ぼうそうと同じウイルスが原因であるため、発疹がある間は感染を防ぐために他の人への感染を避けるようにしましょう。
帯状疱疹の抗ウイルス薬は、発症から72時間以内に開始することで、症状の軽減や治癒期間の短縮が期待できます。なるべく早めに医療機関を受診しましょう。